| 受賞者からの寄稿の紹介 |
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齋藤 恭一 氏
千葉大学 大学院工学研究科 共生応用化学専攻 教授 |
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貴協会から助成をいただきましたテーマは,おかげさまで、その後、製品にまで発展しました。放射線グラフト重合を活用したこの技術を旭化成ケミカルズ株式会社が採用してくださいました。集積回路製造工場で使う超純水に極微量に溶存しているイオンの除去用のフィルタとして、5年ほど前から製造,販売されています。
当時、若手研究者でしたので、私には研究費はあまりありませんでした。しかも、最新の科学のキーワードを取り込んだ研究課題でなかったので、研究費がとりにくい状況でもありました。ある先生から、「無名でも実力のある“無名有実”研究者になることをめざしなさい」と言われ、また、ある企業人から、「きれいな成果がでたところで引き下がらずに、現場の泥臭い問題まで付き合う大学人になってください」と言われ、私は悪戦苦闘していました。貴助成によって、研究のスタートを費用の面から助けていただいただけでなく、研究者として働いていく自信も与えていただきました。ありがとうございました。 |
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都甲 潔 氏
九州大学 大学院システム情報科学研究院 電子デバイス工学部門 教授 |
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このたび寄稿のご依頼があり、貴協会研究奨励金のHPを拝見しました。それによると、研究テーマ「生物の化学受容機能を有する高感度センサーの開発」が平成2年度の受賞対象であったことを知り(再認識し)、もう17年も経ったのかと感慨深く当時のことを思い出しました。
17年前といえば、私も未だ30代で、いま行っている研究がうまくいくかどうかも全く分からない、それこそ不安(と期待)で胸が一杯の頃でした。それがこのような形で受賞し、どんなにか嬉しかったことか、まだ当時の喜びが甦ってきます。研究を続ける上で経済的に潤ったことは紛れもない事実ですが、それ以上に自分の研究が認められたという喜びと感激のほうが強かったといえるでしょう。また、その思いがその後の17年間を支えたことも事実です。
この研究奨励金が世界に冠たる成果をあげようと大志を抱く若者の大きな飛躍を生むことを確信し、貴協会のますますの発展を祈願致します。あの17年前、まだ右も左もわからない無礼者に、このような素晴らしいプレゼントを賜り、厚くお礼申し上げます。 |
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姫野 俵太 氏
弘前大学 農学生命科学部 応用生命工学科 教授 |
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ヌクレオチドの並びであるDNAの遺伝情報をアミノ酸の並びであるタンパク質に正 確に翻訳していくために、tRNAは自分に対応するアミノ酸を正確に結合していかなくてはならない。本奨励金による研究により、この正確さがどのようにして生まれ、維持されているかという点を追求した結果、以下の概念を導くことに成功した。
1. 20種類のアミノアシルtRNA合成酵素は、同じ立体構造をしたtRNA上の塩基の違いを認識・識別している」という定説を覆し、「tRNA分子の立体構造上の違いを認識している」という概念を実験的に示した。
2. 二つの対立した認識・識別方法のどちらを選択するようになったかという進化上の必然性は、系を構成するtRNAおよびアミノ酸の数に大きく依存するという概念を提唱した。
その後の複合体のX線構造解析等により、現在ではこれらの概念の妥当性が証明されている。 |
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堀越 正美 氏
東京大学 分子細胞生物学研究所 発生分化構造研究分野 教授 |
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研究には帰納研究と演繹研究があり、学問体系からすると前者が基礎研究、後者が応用研究と言えます。日本における遺伝子発現制御研究のほとんどは応用研究であり、欧米でなされた基礎研究から生まれた原理や概念から発展した研究となっています。私が研究を始めた30年ほど前からそういった状況が変わらないまま、続いています。
根源的な原理や概念を見出そうとする帰納研究の重要性が認識され、より重きに置かれるべきであると考えますが、そういった研究は概して先進的あるいは独創的であるため、その意義を評価することは演繹研究に馴れ親しんでしまった研究者にとっては困難を極める作業です。日本では帰納研究を押し進める研究者が増えることが急務ですが、明治以来、欧米の近代科学に追いつくために模倣に専念したためか、脱模倣ができない状況があるのだと思います。そういった中で原理や概念を目指す基礎研究をご支援していらっしゃいました貴協会のご判断に対して敬意を払い、深く感謝申し上げております。 |
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大久保 達也 氏
東京大学 大学院工学系研究科 化学システム工学専攻 教授 |
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大久保研究室ホームページ:http://www.zeolite.t.u-tokyo.ac.jp/index.html
平成9年度に「新規機能複合型固体触媒創出のためのゼオライト細孔空間ヘテロ接合技術の開発」という課題で研究奨励金に採択いただきました。大学院修了後、米国での滞在をはさみ2つの大学・3つの研究室で助手として勤務した後に、当時は講師として自らの学生を指導できる立場になり、21世紀に向けて新規分野の開拓に向けて、まさに七転八倒しているときでした。分子一つ一つを自在に操作するための場を構築することが、新しい科学と技術を切り拓くものと確信し、そのための舞台となる単結晶育成の実験を開始したときに、本奨励金を受賞することができました。同テーマはその後、科学技術振興事業団(当時)のさきがけ研究21に採択いただき、大きく展開することができましたが、これに先立ち使途の自由度の非常に大きな本奨励金を受賞できたことは、研究を本格化する上で、大きな端緒となりました。
経済状況が厳しくなり、多くの民間奨学金財団が活動の休止を余儀なくされる中、本制度は二十周年を迎えられたとのこと。この場を借りまして御礼と御祝いを申し上げますとともに、引き続き意欲にあふれた若手研究者の支援に取り組まれることを心からお願いする次第です。 |
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大北 英生 氏
京都大学 大学院工学研究科 高分子化学専攻 准教授 |
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| 私は、平成10年度に「二光子イオン化フォトクロミズムによる高密度記録」という研究課題を採択して頂きました。本助成は、私にとって初めて申請した研究助成であり、どの様に自分の研究をアピールすればよいかも分からないまま申請書を作成したことを思い出します。幸運にも採択の通知を頂いたときは、驚きとともに自分の研究が初めて認められた喜びで一杯であり、その後の研究活動に対しても大いに励みとなりました。本課題はその後三井化学との共同研究に発展し、特許を申請するにまで至ることができました。企業との共同研究、特許申請もまた私にとって初めての経験であり、本助成を通して本当に多くのことを経験することができました。また、共同研究を通して多くの方々と知り合うこともでき、これらはいずれも研究成果以上にその後の研究活動を進める上で大きな財産となりました。本当に有り難うございました。このように本助成は、単に研究を経済的に支援するだけではなく、研究の幅を質的にも人的にも広げる体制が整備されており、研究をスタートしたばかりの若手研究者には大変貴重なプログラムであることを改めて実感しております。貴協会のますますのご発展を心より祈念申し上げます。 |
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木原 伸浩 氏
神奈川大学 理学部 教授 |
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| 私は平成11年度に、ロタキサンを用いた反応場の開発に関する研究を奨励していただきました。ロタキサンというのは、輪に軸が嵌まったような複合構造を持つ分子です。その当時、化学的な遊びの対象と思われていたロタキサンをどのように使うか、という点で飛躍が求められていました。海外の研究グループは分子機械の部品として使うことを検討していました。しかし、輪と軸が直交し、しかも、相対的に可動であるというロタキサンの構造的特徴を考えると、そこにできる「場」に化学的な味付けをして反応場として使うことにより大きな将来性を感じたのです。幸い、新化学発展協会にはこの粗削りな着想に目を留めていただき、ロタキサンを使った特徴的な反応場の例を示すことができました。その後ロタキサンを反応場とする研究が多く現われてきましたが、研究の初期の段階で研究を奨励してくれた新化学発展協会には大いに感謝するとともに、新化学という先見性にかける情熱に感じ入りました。新化学発展協会がますます発展されることを期待しています。 |
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舟窪 浩 氏
東京工業大学 大学院総合理工学研究科 物質科学創造専攻 准教授 |
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私が受賞させていただいたテーマは、層状の強誘電体酸化物を、各層の構成元素原料を一層ずつ高度に制御して供給して有機金属化学気相法で作製するというものでした。当時は、強誘電体メモリを主要な応用ターゲットに考えて研究をしていました。本奨励金をいただけた事で、自分の研究計画が評価され、大いに自信になったことを今でも良く覚えています。強誘電体メモリはその後実用化が加速し、今では市場で容易に手に入るメモリとなりました。
この研究は、この層状強誘電体が膜厚を薄くしても特性劣化が起きない“サイズ効果フリー特性”をもつことを発見する事に発展しました。この成果は科学技術振興機構の“さきがけ研究”に採用され、その後大きく発展しました。本奨励金で行った研究が全ての礎となっています。本奨励金制度は“サイズ効果フリー”誘電体を生んでくれた奨学金として今でも感謝しています。 |
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松嶋 雄太 氏
東京農工大学 大学院共生科学技術研究院 応用化学部門 助教 |
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| これまでに採択されたテーマを見渡してみると、実用一歩手前とも言える完成度の高いものから、私のようにその先どう転ぶか分からないような萌芽的なものまであり、対象となる研究・分野の幅の広さが本研究奨励制度の魅力であると思います。実際の受賞にあたっては、本当に研究する側に立った制度であることを実感しました。奨励金の使途に制限がないため研究の進捗に合わせて効果的に活用することができ、本当に助かりました。また、会員企業の研究者の方々と交流の場を設けていただけたことで、産業界におけるニーズなど、生の声を聞くことができました。ともすると独りよがりになりがちな私のような大学研究者にとって、本当に貴重な経験になったことは言うまでもありません。肝心の研究の方は、“三進二退”といった感じですんなりとは行きませんが、この貴重な経験を活かして更なる「発展」を目指して研究にいそしむ日々です。この場を借りて関係各位に厚く御礼申し上げます。 |
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今井 浩孝 氏
北里大学 薬学部 薬学科衛生化学教室 准教授 |
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新化学発展協会の研究奨励金制度20周年おめでとうございます。といいますか、若手研究者に長い間ご支援頂きありがとうございます。私は平成13年度に、「オルガネラ選択的な抗酸化酵素PHGPxの発現制御システムを介した新たなDNA障害・修復・病態発症機構のメカニズムの解析」というテーマで研究奨励金をいただきました。今から6年前になりますが、申請時には実績はまだまだな研究であった私の研究を採択して頂き、大変感謝致しております。研究奨励金を用いて、核小体に局在する新しいタイプのPHGPxの高発現株を世界ではじめて作成することができました。
その後の研究から、この細胞では増殖制御の異常や細胞老化への関与も明らかになりつつあり、抗癌治療への応用も可能かも知れないと考えられるようになり、予想もしない展開になって参りました。これも研究奨励金をいただいたおかげだと思っております。ひとつ残念であったことは、もう少し企業の方々との研究接点があったらと感じることがありましたが、私どもの努力も足りないなと感じました。これからもオリジナリティの高い、社会に役に立つ研究を推進して行きたいと思います。これからも是非、将来性、発展性のある若手の研究者にご支援をよろしくお願い致します。 |
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松尾 道憲 氏
京都大学 大学院農学研究科 応用生命科学専攻 助教 |
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平成14年度に「ABCタンパク質の大量発現・精製系の確立と立体構造解析」という課題名で研究奨励金をいただきました。この年は、助手になってすぐであり、研究計画を評価されたことをうれしく思うとともに、その後の研究のはげみにもなりました。
また、研究のスタートアップに大いに活用させていただきました。研究奨励金の贈呈式では、他分野の受賞者のお話も聞くことができ、勉強になりました。いくつかの困難もありましたが、おかげさまで、ABCタンパク質の大量発現・精製系を構築することに成功し、現在もその成果を生かして研究しています。本研究奨励金が、今後も多くの研究者の助けとなることを願っています。 |
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岩岡 道夫 氏
東海大学 理学部 化学科 准教授 |
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| 私は「タンパク質におけるイオウ原子の構造生物学的新機能」というテーマで新化学発展協会の研究奨励金を頂きました。受賞したのは、ちょうど私が私立大学に移り、小さな研究室を立ち上げた年のことです。実験用の器材もあまり揃っていなかった中、本奨励金を頂けたことで、研究に対する情熱を新たにし、勇気を与えられたことをよく覚えています。研究計画書の中には、タンパク質中に存在するイオウ原子の特異的な相互作用に端を発し、教科書的には単なる疎水性の官能基とされているイオウ原子が実はタンパク質の構造や機能、進化の点で何か重要な未知の役割を果たしているのではないかというようなことを書きました。かなり大胆なことを書いたものだと思います。しかし、その後の研究で、その仮説に符合すると思われる例も見つけることができました。新しい研究分野の開拓や真にオリジナリティのある研究に意欲のある若い研究者がこの研究奨励金制度から数多く巣立っていくことを願っています。 |
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田中 直毅 氏
京都工芸繊維大学 生体分子工学部門 准教授 |
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| 平成15年度に、「シャペロンペプチドによる高効率タンパク質発現系の構築」という研究題目にて採択していただきました。この研究テーマは生体内でタンパク質凝集を抑制する機能を有する分子シャペロンと同じ機能のペプチドを利用して、組み換えタンパク質の生産効率を改善することを目的としたものでした。遺伝子工学を用いて蛋白質発現ベクターにペプチド組み込む方法をとりましたが、蛋白質生産量を改善する結果は得ることはできず、その原因を調べるとペプチド自体がアミロイド線維を形成することが判明しました。助成期間終了後、ペプチドがアミロイド線維を形成する機構を解明する研究を継続し成果をまとめた論文が2008年のBiochemistry誌に受理されたところです。研究助成への応募がきっかけで始めた研究テーマでしたが、意外な成果につながりました。この場を借りて深く御礼申し上げます。 |
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藤原 忍 氏
慶應義塾大学 理工学部 応用化学科 准教授 |
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| 私が助成をいただいた課題は「インターカレーション物質のナノ構造自己形成能を利用した電気化学エネルギー材料の創製」というものです。私はもともとエネルギー材料に興味があり、学生時代には超伝導ブームにのって化学的合成手法によるイットリウム系超伝導酸化物の研究を行っていました。教員になって、何か新しいテーマを立ち上げようと、2000年頃から色素増感太陽電池の研究をスタートしましたが、少し先が見え始めたときに、「環境,エネルギー分野におけるナノ構造制御による機能性材料の創製に関する研究」という平成15年度研究奨励金募集研究課題に出会いました。その後、
新素材技術部会の講演にも呼んでいただき、大阪大学の柳田先生や各企業の研究者の皆様とも交流を持つことができ感謝しております。これからも研究助成という制度を通して若手育成・研究交流が進んでいくことを期待しております。 |
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川崎 晋司 氏
名古屋工業大学 大学院工学研究科 つくり領域 准教授 |
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| まず、このたび新化学発展協会の研究者助成制度が20回目を迎えられましたことにお慶びを申し上げるとともに、研究助成を賜りましたことに改めて御礼申し上げます。助成を賜りました平成16年の4月に私は信州大学から名古屋工業大学へ異動しました。ちょうど折悪く、国立大学が独立行政法人になり、教官あたりの研究費は大幅に縮小された時でしたので、助成決定通知を本当にうれしく受け取りました。異動のための引越し作業中だったと思いますが、何度も何度も助成決定通知のメールを確認したことを記憶しています。また、ビーカーひとつない空っぽの研究室からのスタートでしたので助成金がなかったらと思うと今でもぞっといたします。おかげさまで、研究室はすこしずつ整備され、現在は10名近くの院生・学生とともにナノカーボンの研究をしています。助成をいただいた研究については1年間では必ずしも十分な成果を挙げることはできませんでしたが、申請書に書いた夢にむかってこれからも研究に励んでいきたいと思っています。 |
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貞許 礼子 氏
お茶の水女子大学 お茶大アカデミック・プロダクション テニュアトラック特任助教 |
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| 平成16年度の課題5:未利用生体物質機能の探索に関わる新しい手法の開発で「バクテリア細胞壁化学改変法による乳酸菌の新規機能発現」の研究に関して採択していただきました。この奨励金受賞の知らせを受け取ったのは、寄附講座教員として研究費をとってこなければならない立場になって苦労し始めた時であり、私の初めての科研費応募の採択の時期とも重なり印象が深く、採択のお知らせメールを読んだときのことを今でもよく覚えています。大変うれしく、研究への励みになりました。本奨励金のお陰でテーマを発展させることができ、平成20年3月に若手育成プログラムのテニュアトラック特任助教として新たな出発をしました。また、贈呈式では1人15分ずつ研究テーマについての発表することになっていたので、他の若手研究者の面白い研究について話を聞く機会として良かったと思います。ありがとうございました。 |
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久田 研次 氏
福井大学 大学院工学研究科 ファイバーアメニティ工学専攻 准教授 |
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| (社)新化学発展協会は(社)隔膜法設備設置促進協会を前身とし、「物質を分子・原子レベルで精密に制御し、かつ、組み立てる技術等の確立」へと活動目的を変更した際に設立されたと伺っております。私自身は、平成17年からはじまった「MEMS分野において、構造体ならびにプロセス材料として、新たなデバイス機能発現に必要な材料研究」で助成頂きましたが、毎年国内における化学の強化分野を反映した課題設定をされていると感じています。今も記憶に残っているのは、私の申請に対する寸評として、「この申請の内容が実現可能かは必ずしも明確ではないが、発想のユニークさに着目し選定した」とコメント頂いたことです。大型予算の申請などでは、フィジビリティなどが強く求められますが、本研究助成制度は、若手研究者の突飛とも思える新規アイデアを受け入れ、具現化を支援するとともに社会的要求とのマッチングを図る有意義なものであり続けることを期待しています。 |
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松林 伸幸 氏
京都大学 化学研究所 環境物質化学研究系 准教授 |
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| 18年度研究奨励金として、「エネルギー表示の溶液理論による生体モデル膜機能の自由エネルギー解析」のテーマで援助をいただいた。生体モデル膜であるミセルやベシクルへのドラッグ(機能性ペプチドや麻酔剤)の分配・結合状態を、全原子型の分子シミュレーションと新しい溶液理論(エネルギー表示法)を組み合わせ、鍵を握る自由エネルギーを通して原子レベルの分解能で解析することを目的とする。自由エネルギー計算という基礎的な課題に、産業界からも大きな期待が持たれていることを実感することができ、大変に励みになった。無数の組み合わせが可能な多成分溶液系で、分子間相互作用の知見に基づいて、現象を理解・設計することは、今後の理論・計算化学の大きな目標である。新化学発展協会からの奨励金は、理論・計算化学のこれからのあり方を策定する上で大きな意義がある。 |
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武井 貴弘 氏
山梨大学 工学部附属クリスタル科学研究センター 助教 |
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| 私は、平成18年度に、「電気化学的手法によるウルトラキャパシタ用無機−導電性分子複合体の作製」という題目で受賞させていただきました。この研究は、剥離させた無機ナノシートを用いて、電気化学的な手法により無機−有機複合膜を作製すること、また、複合膜の電気化学的活性度を検討すること目的としており、実際に、90分までの処理時間で、層状リン酸塩をホスト材料に用いて、電気化学的活性の持つ数十ミクロンの厚さの膜が作製できました。また、作製できた膜は、ナノシートの層間に導電性高分子がインターカレーションされており、配向した構造を持つことがわかりました。この結果は、既に雑誌に掲載されており、当財団の助成金によって一定の成果を得ることができたと考えております。また、本助成をきっかけに、現在、他のホスト・ゲスト材料の検討や、膜の組織制御などを試みており、これからも発展させていく所存です。本当にありがとうございました。 |
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矢貝 史樹 氏
千葉大学 大学院工学研究科 共生応用化学専攻 助教 |
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| 平成18年度に、「光応答性超分子ディスクの新規機能開拓と電子材料への展開」という研究題目にて採択していただきました。この研究テーマは我々が世界に先駆けて開拓した光応答性ディスクというナノサイズの分子集合体をもとに、新しい機能性材料を開発することを目的としておりました。光応答性ディスクにはアゾベンゼンという光スイッチ可能な色素が組み込まれており、ここに優れた電子特性を有するペリレンビスイミドやオリゴフェニレンエチニレンといった色素を付け加える、もしくは代わりに導入することによって、世界的にも大変珍しいナノ構造体(ナノコイルやナノリング)を構築することができました。当初の研究計画は夢物語のようでしたが、本助成により自由に研究を発展させることができ、そのおかげか、研究題目からは多少離れてしまいましたが夢物語を超えた成果を出せたのではないかと考えています。本研究助成のような若手研究者への積極的な助成に背中を押されて日本の科学技術がこれからも発展することを願うとともに、この場を借りて深く御礼申し上げます。 |
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林 照剛 氏
大阪大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 マクロ機械科学部門 助教 |
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| 私は、平成19年度に、新化学発展協会が公募された研究奨励金に応募し、「MOEMSデバイスのセルファセンブリのためのDNA自律ジョイントの開発」というテーマに関する研究助成をうけました。なにぶんまだ芽がでたばかりの研究テーマで実績は多くないことから、研究費の獲得に苦労することも多いのですが、研究の可能性をご評価いただき本助成に採択いただいたことは、資金面で研究の大きな助けとなるだけでなく、私自身がこの研究テーマを進めていくうえで、励みになりました。また、助成金の授賞式で他の研究発表を聴講しましたが、他の若手研究者の発表にも刺激をうけ、研究へのモチベーションが一層向上しました。これからも、若手研究者を対象としたこの賞から多くの研究成果が生み出されていくと思います。私も、しっかりと研究をすすめ、今後の研究のさらなる発展のための足場を築いていきたいと考えています。 |
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