カーボンナノチューブ(CNT)は、ナノテクノロジーを基盤とした次世代のエレクトロニクス、情報通信、環境・エネルギー、バイオ技術を切り開く可能性を大きく秘めた材料である。特に、量子細線としてみたCNTは、1次元物質がもつナノ領域の物性を発現しうる理想的なナノワイヤとして捉えることができる。
CNT のデバイス応用の可能性は多岐にわたっているが、実用化のためには、各種応用にあわせて、(a)形態・構造が制御されたCNTの創製、ならびに(b)CNTと金属・半導体・絶縁体などの無機物質とのハイブリッド化と界面制御が必要不可欠となる。
例えば、(1)エレクトロニクス応用では、金属電極との接触抵抗の低減、自己組織化による高スループット化、マルチシェルによる絶縁膜とのコンポジット化、(2)ディスプレイ応用では、CNT配列制御による電界電子放出効率の向上、ガラス基板上での低温・大面積合成、(3)センサー応用では、電極基板上CNTの実効表面積の向上と高密度化、(4)ナノプローブ応用では、CNTと探針本体とのコンタクト制御、電気的・化学的パッシベーションが必要となる。本講演では、このようなデバイス応用にあわせたCNT作製制御の試みを紹介するとともに、CNT−無機材料ハイブリッドデバイスのプロトタイプと言える、高効率電界電子エミッター、ガスセンサー、ならびに被覆型CNTナノプローブの開発を中心に述べる。
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