低分子発光材料を用いた有機ELは、1987年のKodak社のTangらの報告を契機として研究開発が盛んになり、現在までにフルカラーの素子が実用化されるに至った。一方、発光材料に共役系高分子を用いる高分子有機ELは、1990年のCambridge大学の報告以降、研究開発が開始された。住友化学では、これとほぼ同時期に独自に検討を開始し、昨年、青色で半減寿命1万時間(初期輝度100cd/m2)を示す高分子発光材料の開発に成功した。高分子有機ELは、素子の構造が単純で、またインクジェット法などの塗布法により薄膜を形成することができるため、大面積基板への対応が容易であると期待されている。本講演では、高分子有機ELの研究開発の歴史を振り返るとともに、現在の開発状況をご紹介する。また、これらを踏まえて、将来の展望についても述べる。
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