自己組織化を利用した、ボトムアップ方式のナノテクを使って、新素材を創る研究に関する我々の仕事をご紹介する。ご紹介する研究は、次の二つである。1)フラクタル構造を利用した超撥水/超撥油表面数学的概念であるフラクタルを、機能性材料開発の指針として利用し、超撥水/超撥油表面を作製することが出来る。濡れは、見掛けの表面積に比べて実表面積が大きいときに強調される。フラクタル表面は、実表面積の極端に大きな表面であるが故に、完全に液体をはじいたり、完全に濡れたりする。この現象を理論的に予測するとともに、自己組織的にフラクタル表面を作るワックス等を使って実証した。2)二分子膜を固定化したヒドロゲル生体膜の類似構造である二分子膜とヒドロゲルは、共にユニークなソフトマテリアルとして広範に研究されているが、それらのハイブリッドマテリアルはなかった。我々は初めてその合成に成功し、興味深い性質を見出した。特に、ずり歪みをかけた直後に重合してゲルを作製することにより、世界で初めて異方性ヒドロゲルを作ることが出来た。これらのゲルの応用の可能性について、現在研究中である。
閉じる