ナノカーボン材料として代表的なものにカーボンナノチューブ(CNT)とフラーレンがある。このフラーレンについて、その実用化に向けた取組みに関する新しい動きを中心に概略を紹介したい。フラーレンは炭素原子のみからなる中空状の「炭素分子」である。溶媒に可溶で、純品に精製できる上に化学修飾が可能であり、これらを原料として従来にない材料が得られることや、あるいは添加剤として用いて従来の材料のさらなる高性能化が可能である。しかしながら従来その高価格と供給量がネックとなっていた。このフラーレンを大量に、しかも実用材料として使用できる価格で安定に供給することができれば、情報技術やエネルギー、バイオ医薬、環境、素材など広い分野で大きな技術革新をおこすと期待されている。

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