バイオナノテクノロジー分野における重要課題であるバイオチップ開発は、@高選択性、A高感度化、B分離・精製等のプロセスの単純化・分析時間の短縮、C診断装置の低価格・軽量・小サイズ化等を中心に、世界レベルで競争的な研究開発が行われている。固体基板型バイオチップは上記@〜Cの項目について、従来のPCR法より潜在的に優るといわれているものの、未ださまざまな問題が残されており、特に情報処理過程(バイオインフォマティックス)については今後の検討課題である。本講演では、「自己組織化」をキーワードとした表面の高度集積化および高感度検出技術の開発と、「光情報技術」と「ナノバイオテクノロジー」の融合による「光検出型ナノバイオ素子」(二次元薄膜チップ)構築のアイデアについて報告する。具体的には、有機材料における金属表面への自己組織化(分子間相互作用による自己集合体形成)を利用して、機能性分子からなる10-20nmサイズのナノドット(ドット間距離?100nm)を電極表面に作製し、その上に分子認識反応により金属・半導体ナノ微粒子を1粒子づつ固定化することを試みる(ナノアドレッシング)。ナノ微粒子からの局所的な光信号は、走査型近接場顕微鏡、あるいは表面プラズモン(蛍光)顕微鏡等による2次元アナログ情報として取り出すことを検討中である。分子認識部位のデザイン、微粒子合成についてもチオール誘導体からなる自己組織化膜技術を利用し、分子オーダーで制御された高信頼性表面および表面反応の構築を目指す。
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