単一分子からなる分子ワイヤーのコンダクタンスに関する研究が注目を集めている。結晶と単一分子の間にあるナノスケール領域においては、その量子輸送が分子の電子状態と密接に関わっているため従来の電気伝導理論ではそのコンダクタンスを記述することができない。そこで、一次元系のコンダクタンスを与えるLandauerの理論がナノスケール領域における電気伝導理論として用いられ、ナノサイズ分子特有の伝導現象を示す分子ワイヤーのI‐V特性などが再現されている。この講演では量子化学の重要な概念である軌道理論から分子ワイヤーのコンダクタンスについて議論する。純粋な物理現象である分子の電子輸送現象とフロンティア軌道の相関について考察する。


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