シルセスキオキサン(SQ)とは、T単位の骨格構造を有するポリシロキサンの総称であり、3官能の加水分解性基を持つ有機シラン化合物 [例えば:RSi(OEt)3] の加水分解・重縮合により合成することができる。SQには様々な有機基を導入することができるため、その機能を反映させた分子設計が可能である。すなわち、有機基と無機物(シリカ)を分子レベルで複合化させることで、高度な機能発現が期待できる新素材として近年注目を浴びている。SQは完全な無機物質であるシリカとは異なり、汎用の有機溶剤や樹脂に可溶であるため、成膜等の加工・成形が容易であるという利点を持つ。我々のグループでは、オキセタニル基(OX:カチオン系)やアクリル基(AC:ラジカル系)などの重合性基を多官能的に導入した「光硬化性SQ誘導体」を開発しており、エレクトロニクス分野に向けた特殊コーティング材料としての用途展開を図っている。本講演では、SQ一般に関して簡単に説明した後、弊社SQシリーズ(OX-SQ、AC-SQ)および最近開発中のVH-SQ(ビニル基とヒドリド基を同一分子内に有するSQ)について紹介する。その後、カゴ型構造SQとランダム構造(mixture)SQの諸物性を比較検討することで、3次元骨格構造制御の有用性を考察したい。
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