生体活動を分子レベルで見た場合、分子間の相互作用が重要な働きをしている。この相互作用の測定には、放射性物質や蛍光体などの標識が一般に用いられている。
しかし、標識方法が煩雑であったり、分子の性質を変化させてしまうことがある。近年、この標識を必要としない表面プラズモン共鳴(SPR: Surface plasmon resonance)センサ等を利用した生体分子間相互作用解析装置が用いられるようになった。これらの装置では、一方の分子(リガンド)を基板上に固定化し、もう一方の分子(アナライト)のリガンドへの結合をリアルタイムに測定し、反応速度論的解析を行うことができる。この結合は基板表面の屈折率変化として直接的に測定されるため、標識を必要としない。非標識センシング技術の中で“SPR”が最もよく用いられるが、SPRの他にも、共鳴ミラー法や光学薄膜の光干渉を用いた検出方法など、非標識センシングが可能ないくつかのトランスデューサーがあり、それぞれに利点がある。また、トランスデューサーの技術だけでなく、生体分子をセンサ表面に固定化するための表面化学、サンプル溶液をセンサ表面に導入するための送液技術も重要な要素技術である。本講演では、筆者らがこれら要素技術についてシリコンウェハと半導体製造技術を用いて開発してきた技術を紹介する。
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