我々は計算化学と情報化学を融合した合成経路設計の有用性を検証する目的で、(1)実際に知られている系について計算と実験を行いその結果を比較する、(2)遷移状態データベースの構築とデータ検索方法の改善、(3)データベースの計算精度の上昇、(4)合成経路のランキングを行う方法の開発、に関する研究を行ってきた。その研究の中で最近、クラスタ計算機を用いたPM3計算をB3LYP/6-31g*レベルの計算に自動的に変換するシステムの開発を行った。さらに(4)に関しては、計算結果の情報化学的取り扱いにより、収率予測を可能とする方法の端緒を見出した。本講演では、これまでの遷移状態データベースを用いた合成経路設計に関する研究成果を述べるとともに、その方向性・可能性について述べる。

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