100年以上も前に発見されたシクロデキストリン(以下、CD)は、何ら産業的興味を一般に与えることなく放置されてきた。我が国において、世界に先駆けて最初に「無溶媒法」によるCDの工業生産が開始されたのは1976年であり、当時の厚生省が、CDを「天然添加物」として認定した事が端緒となっている。また、当時の我が国は、アミラーゼ研究が盛んであり、既知酵素と異なる新しい生産物特性を有し、工業用酵素としての適性を備えたCD生成酵素(以下、CGTase)を生産する新規微生物の発見が相次いだことも、我が国が最初にCDの工業11:35 2007/11/09生産を開始出来た大きな理由の一つである。現在、CDは我が国のみならず世界的にも産業的利用が広がり、米国、中国そして日本がCDの主要な生産国となっている。また、韓国においても少量ではあるが生産されていると聞いている。本講演では、CD開発の歴史的経緯、各種CGTaseの特性、CDの製法、法規制並びに飲食品および化粧品分野を主とした応用事例に関し述べる。現在、CD及びそれらの誘導体は、飲食品や化粧品以外にも医薬/医薬部外品、臨床検査薬、日用雑貨、洗剤など多岐にわたって利用されているが、それらの応用事例については別の機会としたい。

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