細胞の維持(増殖・死)と変換(分化・癌化)を介して進化した生物機能の基本機構解明のため、遺伝子発現制御のON/OFFの機構の基本原理の解明を目指した。染色体からの遺伝子発現制御を3段階、すなわち 1) 染色体機能領域および境界領域の形成(サイレンシング・抗サイレンシング反応)、2) 染色体構造変換(クロマチン構造変換反応)、3) 裸のDNAからの転写活性化・不活性化(プロモーター特異的転写反応)に分け、各々の段階での研究成果を挙げてきた。そのために、多様な機能未知因子の単離、機能解明、機構解明を行い、その究極としてクロマチンの中心的因子ヒストンの全点変異体の作成、変異株単離、サプレッサー単離、そして全クロマチンDNA反応機構解明といった戦略で完成を目指している。本講演では、見出した帰納的原理を演繹的に活用し、細胞の維持と変換の代表的生命現象の中心的反応の解明を目指した研究、1) 染色体機能領域および境界領域の形成機構(参考資料、参照)、2) 細胞周期G1→S期の進行制御機構、3) 細胞死の普遍性の存在および証明、4) 転写基本因子の進化、に関する知見を報告する。
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