ヒトゲノム解析により、膨大な数の遺伝情報が蓄積されつつある。これらは、天然が作り上げて来た蛋白質の機能単位の膨大なライブラリーであり、貴重な遺伝子資源として捉えることができる。これら蛋白質の構造・機能単位としての遺伝子をもとに、例えば変異導入・シャッフリングを施し、目的の機能により選択する技術が、ゲノム情報から得られた遺伝子の機能改良・改変技術の構築には必須であり、新素材開発という観点からもその社会的要請は高い、と考えられる。そのためには、(1)遺伝子レベルの多様性の創出(2)遺伝子産物の持つ機能による安定な選択(3)選択された遺伝子産物の高効率な調製系の構築 という三つの技術開発要素の整備が重要である。ここでは、ゲノム情報から得られた遺伝子の機能改良・改変技術の構築への応用を図ることを目標とした生体内の免疫系を凌駕するような人工抗体の選択・調製法を開発に関する最近の研究成果を紹介したい。

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