光の波長程度の周期構造を有する物質はフォトニック結晶と呼ばれ、ある波長域の光が存在も伝播もできないフォトニックバンドギャップ(PBG、光の禁止帯)が現れる。このフォトニック結晶に欠陥を導入すると光に対する局在準位が形成され、欠陥に光が局在することになる。欠陥の種類と形状によって光に対する様々な局在状態が現れ多様な可能性が発現する。これらは丁度、半導体における電子に対する禁止帯、局在状態に対応し、フォトニック結晶によって光を止めたり、ためたりを始め、光を自由自在に操ることが可能となり、オプトエレクトロニクスに画期的な進展をもたらす。フォトニックバンドギャップの大きさ、中心波長、バンド形状などは周期長、占有率、屈折率、次元などによって決まるので、逆に云えば、これらを制御すればフォトニックバンド構造が自由自在に操れると云うことになり、我々はこれをチューナブルフォトニック結晶と名づけて提唱した。チューナブルフォトニック結晶は様々な方法で実現することができる。例えば、周期構造に液晶を導入することによって、電界による液晶の配向変化にもとづく屈折率の変化によって容易にフォトニックバンド構造の制御が可能となる。これらによって、光のスイッチ、進行方向制御、可変波長レーザーを始め多様な可能性があることを実証した。ここでは、フォトニック結晶とその作成例、チューナブルフォトニック結晶の概念と液晶フォトニック結晶、波長チューナブルレーザーの実例などを分かりやすく説明する。
閉じる