新聞や雑誌,ポスターを刷るかのごとく印刷技術を用いて各種の電子部品を製造するいわゆるプリンタブル・エレクトロニクスが,いよいよ実用段階を迎えた。性能がある程度まで向上し,安定的に製造できるようになり,短いとはいえ数千時間そこそこの寿命を確保できたことで,製品化が現実的になってきた。動作周波数や集積度,素子寿命の改善などが期待でき,今後さまざまな分野で実用化水準に達する。プリンタブル・エレクトロニクスといえば,機械的に曲げられ,動画表示できるアクティブ・マトリクス型のカラー有機ELパネルを開発ターゲットに掲げるメーカーや研究機関が多い。ただし,この用途は素子寿命や安定性,均一性,集積する素子数,製造コストなどの点で,実現するためのハードルが最も高い。実現までのハードルが相対的に低い用途はさまざまであり,最終目標に向けて開発を続ける中で応用範囲を広げていく。
閉じる